2023年6月25日日曜日

悲しいことではなく、自然なこと。

 シニアドッグ介護習得コース 講師の寺井です。
昨日はシニアドッグ介護習得コース、第4回目。
介護技術の総まとめと、新たにケーススタディというステップが始まりました。
 
知っていただいた介護技術をどう介護の現場に役立てていただくか
私の介護経験をもとにお伝えしていきます。
 
回を重ねていくにつれ
参加者様の質問が増えてきました。
ご自身の気持ちをお話ししてくださることも。
 
それが嬉しいです。
犬の介護を通して、、、
そう。介護だけではなく
私たちは色々なことを考えます。
 
「歳をとるということ(老いる)」
「歳を重ねていく側で、支えていくということ」
「どう支えるか」
「生きる力が尊いこと」
「いつか旅立っていくということ」
 
昨日は人の介護の話も出ましたが
人の介護も犬の介護も考え方や捉え方はとても似ていると思います。
 
歳を重ねて、いつか旅立っていく。
側にいる者は、
その命を尊重しながら支えるとういこと。
 
人も犬も
歳を重ねていくにつれて
様々なことができなくなってくるかもしれません。
歩いたり立ったりすることができなくなる。
目が見えにくくなる。などなど。
 
でも、それは悲しい事ではなくて
ましてかわいそうな事でもなくて
自然なこと。
命は全てそういう過程を経て
最期に旅立っていくのだから。
 
でも、どう旅立っていくのか、は
側で支える者によって変わっていく。
 
最期のひとときを、安心して
心地良く、穏やかに。
時に楽しく。
そういう時間をなるべく増やしたい。
そのお手伝いが、私の考える介護です。
 
 
昔、私がボランティアや仕事で関わっていた介助犬育成団体。
残念ながら今はもうないのですが
その団体で介助犬の候補犬だったピースくん。
 
先日、大往生しました。
昨日が四十九日。
仕事で訪問できなかったので、数日前に行ってきました。
 
候補犬時代に若年生白内障が見つかり
介助犬にはなりませんでしたが、団体の代表が最期まで自宅で
たくさんの愛情を注ぎました。
代表にとって大切な家族でした。
 
持病がありましたが、様々なケアで病気の症状はだいぶ治り
最後は老衰で旅立ちました。
最期の最期まで幸せなピーちゃんでした。
 
若い頃のピーちゃん。
私はピーちゃんのお散歩やシャンプー。
いろんなお世話をしました。
 

 
 
厚木の広い河原。
ロングリードで一緒に走り回りました。
2時間のロングお散歩。

 
あの頃は私も若かった(笑)
ピーちゃんと一緒に走り回って転んで
しょっちゅう手足を擦りむいてました。
 
 
 
 

11年前の写真。
 
代表が体調を崩して入院した時には、あずかってしばらくお世話していました。
当時は、すでに老犬介護の仕事をしていましたが
賃貸マンションで暮らしていて、うちであずかることができず
主人の母に頼んでピースくんと私が義母の家に住まわせてもらいました。
義母は懐の大きい人で、こういう時に
「うちに来な!」と快諾してくれました。
 
ピースくんと代表が元気になるのを
義母の家で暮らしながら待ちました。
代表は「ピーちゃんが待っているから」と
治療に励みました。
 
 
私にとっても、様々な思い出があるピーちゃん。
代表の家で、手を合わせてお線香を手向けましたが
不思議と悲しくありませんでした。
 
ピーちゃんが最期まで幸せだったことを
一番分かっているからだと思います。
 
悲しみではなく、
何か大きな区切りのようなものを感じました。
「ひとつの時代が幕を閉じた」
そんな気持ちでした。
私の今の犬の介護という仕事に大きな影響を与えてくれた介助犬。
その団体で出会ったピースくん。
関わった他の犬達はみんなすでに他界しており
ピーちゃんが最後の1頭でした。
 
代表も「悲しみに暮れる」そんな顔ではなく
「きちんと見送ることができた。最期まで最善を尽くした」
そんな表情でした。
もちろん寂しさで涙ぐんでいらっしゃいました。
でも、旅立ちは悲しいものではなく
自然なこと、それを身をもって知っているからなのだと思います。
 
生きること、
旅立つこと。
それを教えてくれるのが犬達です。
 
 
きっとこの仕事をしていなければ
このような深い学びはできなかったかもしれません。
 
 
 
ピーちゃん。ありがとう。
どうか安らかに。
またいつか会おうね。
 

2023年6月11日日曜日

シニアドッグ介護習得コース、対面セミナー

シニアドッグ介護習得コース 講師の寺井です。

 昨日は、逗子でシニアドッグ介護習得コース。

介護技術をお伝えする1日でした。

 


駅から近い会場で和気あいあい。

今回も遠方からいらしていただいた方々が多く、

本当にありがとうございました。

 

 

 

 

私はまるでジョギング?みたいな、いで立ち(笑)

 

「介護はスポーツだ!!」

と言っても過言ではないほど

立ったり座ったりが多い仕事なのです。

 

 

体を動かしたり

手を動かしたりして

介護技術を知っていただきました。

遠方まで来ていただくのは

大変ですが、オンラインだけでは

なかなか頭と体に入っていきません。

 

介護技術では、気をつけなくてはいけないことが

意外と多くあります。

シニア犬の安全第一!

シニア犬に安心してもらえること第一!

シニア犬が快適に過ごしてもらえること第一!

 

え?第一がいくつも?!

 

どれも第一だからです(笑)

 

 

皆さん、ノートをしっかり取りながら

真剣に聞いてくださってました。

 

ありがとうございました。

ゆっくり休んでください。

 

次回はオンラインです。

ドッグライブリー協会では、オンラインと

対面セミナーのメリットをそれぞれ取り入れて

カリキュラムを構成しています。

詳細はこちらからどうぞ

 

2023年6月9日金曜日

夜のお茶会と心の整え方

 シニアドッグ介護習得コース 講師の寺井です。


昨夜はドッグライブリー協会

小さなオンラインイベントをおこないました。

「夜のオンラインお茶会」です。

 

トークテーマは
「グッドコミュニケーション」。
 
コミュニケーションって
生活していても
仕事をしていても
とにかく大切なことだと思っています。
 
相手の方の気持ちを考えながら
お互いが「心地良い」コミュニケーションができたら・・・
それが理想です。

ご参加くださった皆様、ありがとうございました!


 
お茶会の前、
うちの猫のまめ太が
どうにもはりきっており
 

 

ジャマする気満々!

 

普段のオンラインセミナーは日中。

(猫のお昼寝時間)

なのですが、

夜はちょっと違います。

 

 

体が大きいので

何も見えなくなる可能性大!

 

「はい、どいててねー」

 

この不機嫌そうな顔!(笑)

 

 

今週はとにかくバタバタしていて

なんだか気持ちに余裕がないわたくしです。

 

そんな中、突発的に訪れた

ちょっとしたハプニング。

 

「あぁ、徒労に終わってしまった・・・」

 

そんなこと、よくあることなのに

忙しい中で準備をしていたことだったので

なんだか虚しくなってしまい・・・

 

誰にだってそういうことはありますよね?

 

 

そんな時は

とにかく自分をリフレッシュさせてあげます。

 

お客様のおうちに向かう途中、

時間に余裕があったので

10分間のコーヒーブレイク。

 

 

良い景色を見ながら

アイスコーヒー。

 

コンビニのコーヒーですが

天気が良くて、まぶしい陽射しの中で飲むアイスコーヒーは

最高でした♪

 

 

 

海が近いから

釣り餌を置いているコンビニが多い

うちの界隈。

 

窓ガラスに貼った

「つりえさ あります!」の表示がとっても可愛らしくて

ほのぼのしました。

 

 

 

 

仕事ってリフレッシュも大切。

自分の心の調子を整えてあげられるのは

けっきょく自分だけなのですから。

 

 

私はちょっとした時間を使って

公園を歩いて花を見たりして

自分の心の調子を整えます。

 

 

 

 

さて、明日は

現在おこなっているドッグライブリー協会

シニアドッグ介護習得コース。

逗子で行なう対面セミナーで、まる1日かけて

介護技術をお伝えします。

 

最近は、遠方からも受講しに来てくださる方が多いので

対面は集中して行なっています。

 

明日のためにも今日は早く(いつも割と早いのですが、さらに)

眠りにつく予定です。

 

受講しに来てくださる皆様、どうか気をつけていらしてください。

お会いするのを楽しみにしています。

2023年6月7日水曜日

It's worth it! その価値はある

シニアドッグ介護習得コース、講師の寺井です。


先日、主人の仕事仲間のご夫妻と食事に行きました。
アメリカから来日中で
ご主人がアメリカ人で奥様が日本人。
気さくなお二人で、私は初対面とは思えないほど
楽しく一緒に過ごしてきました。


横須賀のお寿司屋さんに行ったのですが
その前に立石公園で眺めを満喫。



アメリカ人のご主人は、来年富士山に登りたい、とおっしゃっていて

うっすらですが見えた富士山に喜んでいらっしゃいました。




お寿司屋さんに向かう車の中で、私の仕事を説明すると

とても驚かれました。



愛犬のお世話を最後の最後までしたい、

そういう概念は日本ならではなのですよね。


アメリカでは、愛犬が歩けなくなったり治らない病気になると

動物病院では薬を使い、安らかに旅立たせる、というのが一般的。


どっちが良いか、というわけではなく

文化、そして価値観の違い。


「日本では、家族の一員の愛犬を、最後の最後までお世話したいっていう人がほとんどなんですよ。どんなに介護が大変であっても・・・。だから私がそのサポートをするの。」と説明すると


そうなのか、、、と驚きながらも

納得されていました。



そして、相変わらず私はシニア犬がどんなに可愛いか、や

楽しくやりがいのある仕事か、を説明しました。


すると

「でも、最期(命の)の仕事だから・・・大変でしょ?」と

思慮深くおっしゃったアメリカ人のご主人。


私がどんな風にその質問に答えたのか、、、

実はあまり覚えていません。

と、いうのも英会話はめったにしないので

英語を話すことに神経を集中していたような・・・(笑)



今、「こう答えれば良かったな」っていうフレーズがあります。

それは、

" It's worth it! "(その価値はある)

です。

悲しい想いをしても、その価値が十分あるほど

やりがいがある仕事だ、ということ。


このフレーズは使わなかったと思うけれど

それっぽいことを説明した気がします。



お寿司屋さんではとびきり美味しいお寿司をお腹いっぱい食べて

食後はコーヒーゼリー。

これが意外と(笑)とってもおいしくて驚きました。





ご夫妻がボストンに7年住んでいたそう。
私も学生の時に2年、ボストンの近くに住んでいたので
ボストンのローカルな話をすることもできて楽しかったです。


しかし、私は・・・

子供の頃から英語を使う仕事がしたくて
短大卒業後、留学までさせてもらったのに
今は全く違う仕事をしています。
犬語しか使っていません(笑)。
援助してくれた両親には申し訳ないですが

それでも今の仕事は・・・

It's worth it! 
なのでした。